音楽と社会を繋ぐレクチャーコンサート きっかけvol.2~ジェンダー・信仰・芸術~
『音楽と社会を繋ぐレクチャーコンサート「きっかけvol.2」』は、音楽と社会を繋ぐレクチャーコンサート「きっかけ」(2019) に次ぐ舞台。
今回はフランシス・プーランクの音楽や、ガルシア・ロルカの詩に触れて、当時の社会問題を浮き彫りにし、観客の皆さんと一緒に現代社会へ目を向けたいと思います。
当時の社会問題はもう既に改善されているのでしょうか?
当舞台はあらゆる問題を考える「きっかけ」にしてほしい、という願いが込められています。
全編で4時間を超える大作となった本舞台は、3幕の物語で構成されています。
第1幕は「戦争とダダイズム」
芸術界に革命を起こしたダダとはいったい何なのか。フーゴ・バルの音響詩やトリスタン・ツァラの同時多発詩を通して、ダダがもたらした様々な表現の可能性を追いました。
第2幕は「同性愛・信仰・芸術」
同性愛の傾向が見られる芸術家は多いですが、フランシス・プーランクもその一人でした。
愛する妻、レイモンドがいながらも一人の男性に焦がれたプーランクの葛藤、そしてレイモンドの死。
全てを失った男は信仰に目覚めます。名護ジュニアとい~すたんのコーラスが美しい一幕です。
第3幕は「フェデリコ・ガルシア・ロルカと不屈の芸術」
スペインのフランコ政権の独裁の真っただ中におかれた詩人ロルカは、同性愛者であるという理由で捕らえられ、非業の死を遂げます。
男性だけのコンテンポラリーダンスやタナトスの踊りが、ロルカの内面や事象を言葉ではなく表現しています。
彼に捧げられたプーランクのソナタがこの舞台を終焉に誘い、最後は歌曲「月に寄せて」で幕を閉じました。
ストーリーに合わせて舞台を鮮やかに彩るイラストはドイツ在住アーティスト、キアーラ・チッカレッロの描きおろし。
70着以上!の衣装は、前回に引き続きIDA専修学校のファッションデザインコースの皆さんが協力してくださり、製作されました。
スタッフ及び出演者は総勢100名、多くの方々の協力を得て実現した総合芸術舞台です。
音楽と社会を繋ぐレクチャーコンサート
きっかけvol.2
~ ジェンダー・信仰・芸術について考える~
【日時】2021年12月4日(土)16:00開場 / 17:00開演
2021年12月5日(日)14:00開場 / 15:00開演
【料金】一般3,500円(当日4,000円)
大学生以下 2,500円(当日3,000円)
※全席自由
【主催】宜野座村文化のまちづくり事業実行委員会
– Program –
【第1幕】
「戦争とダダイズム」
フランシス・プーランクFrancis Poulenc(1899-1963)
混声合唱 「クリスマス時期の4 つのモテットQuatre motets pour le temps de Noël」より
『今日キリストはお生まれになられたHodie Christus natus est』
ピアノ・ヴァイオリン・フルートのための三重奏(編曲:釜村僚一)
「ラプソディーネグロRhapsodie Négre」
フーゴ・バルHugo Ball (1886-1927)
音響詩「カラヴァネKARAWANE」
フランシス・プーランクFrancis Poulenc (1899-1963)
歌曲「動物詩集Les Bestiaire」
トリスタン・ツァラTristan Tzara (1896-1963)
同時多発詩Simultangedicht「海軍将官は貸家を探すL’ admiral cherche une maison á louer」
フランシス・プーランクFrancis Poulenc (1899-1963)
歌曲「花Fleurs」
歌曲「愛の小径Les chemins de l`amour」
歌曲「ロマンチックなアリアAir Romantique」
歌曲「2つの子供の歌Deux chansons pour enfants」より
『私たちは小さな妹が欲しいNous voulons une petite soeur』
『ルネ君の悲しいお話しLa tragique histoire du petit René』
ピアノ&朗読「小さな象ババールのお話しL’Histoire de Babar, le petit éléphant」
【第2幕】
「同性愛・信仰・芸術」
フランシス・プーランクFrancis Poulenc (1899-1963)
混声合唱 「クリスマス時期の4 つのモテットQuatre motets pour le temps de Noël」より
『何を見たのか 羊飼いたちよ 言うがよいQuem vidistis pastores dicite』
ピエール=オクターヴ・フェルーPierre-Octave Ferroud(1900-1936)
フルート独奏「3 つの小品」より『捕虜の羊飼いBergére Captive』
フランシス・プーランクFrancis Poulenc (1899-1963)
歌曲「私たちが夜を作ったNous avons fait la nuit」
児童合唱「黒い聖母へのリタニア聯祷Litanies a la vierge noir」
混声合唱 「クリスマス時期の4 つのモテットQuatre motets pour le temps de Noël」より
Program 『おお、大いなる神秘 O Magnum Mysterium』
【第3幕】
「フェデリコ・ガルシア・ロルカと不屈の芸術」
フランシス・プーランクFrancis Poulenc (1899-1963)
混声合唱 「クリスマス時期の4 つのモテットQuatre motets pour le temps de Noël」より
『星を見たときVidentes stellam』
歌曲「3つのロルカの詩による歌曲集」より『沈黙する子L`enfant muet』
エイトル・ヴィラ=ロボスHeitor Villa-Lobos(1887-1959)
「ブラジル風バッハ5 番ヴォカリーズVocalise」より『アリアAria』
アウグスティン・ララAgustin Lara(1897-1970)
歌曲「グラナダGranada」
エイノユハニ・ラウタヴァーラEinojuhani Rautavaara(1928-2016)
女声合唱「ロルカの詩による組曲」より
『月が出るときLa luna asoma』『騎手の歌Canción del jinete』『マラゲーニャMalagueña』
ニノ・ロータNino Rota(1911-1979)
「 フルートとヴァイオリンとピアノの為のトリオ Trio per flauto,violono e pianoforte」より
1 楽章 Allegro ma non troppo
フランシス・プーランクFrancis Poulenc (1899-1963)
「バイオリンとピアノの為のソナタSonata pour Violon et Piano」
1 楽章Allegro con fuoco 2 楽章Intermezzo 3 楽章Presto tragico
ハンス・プフィッツナーHans Pfitzner (1869-1949)
歌曲「月に寄せてAn den Mond」
– Performer –
脚本・ピアノ
クラウス・フランケ
演出・朗読
出口 裕子
脚本・ピアノ
東江 貴子
ソプラノ
宮平 真希子
ツァラ 役 / バリトン
仲本 博貴
ヴァイオリン
金城 由希子
フルート
金城 まみ子
フランシス 役
西平 士朗
(スタジオパフォ)
レイモンド 役
ASAMI VICTORIA
(INFRONT PRODUCTION)
サルバドール 役
川上 真輝
ブニュエル 役
安仁屋 舜
(リバース ザ ワールド)
ヤンコ/監視人フメロ 役
ごはんマン 岩田 勇人
(吉本興業)
エミー 役
佐久田 あさか
帰還した兵士 役
具志堅 興太
( 劇団5-4)
兵士1 役
うみや
(吉本興業)
兵士3 役
[あっきー♂ ]
兵士2 役
松本 龍征
(キャラOKINAWAnewwings)
こどものフランシス 役
玉栄 紅空
( 劇団ひまわり)
こどものレイモンド 役
比嘉 心美
(Ryu&Coco)
マリ・アンジェ 役
華彩
(Dine and indy)
鳥/司教 役
嶺井 南希
ロルカ 役
SHO
(Dance Art Studio FIES)
タナトス 役 / ダンス振付
金城 智子
(Dance Art Studio FIES)
指揮・指導
野原 樹子
(沖縄・名護ジュニアコーラス)
大城 松健(ギター)
川嶋 直希(カホン)
新城 友紀(オルガン)
【同時多発詩パフォーマンス】
仲里 和也
根神 夢野
近藤 敬人
沖縄・名護ジュニアコーラス (指揮・指導:野原樹子)
合唱団「い~すたん」 (指揮・指導:仲本博貴)
Dance Art Studio FIES(ダンス振付・指導:金城 智子)
キアーラ・チッカレッロ(Illustration)
– Backstage Staff –
演出:出口裕子
舞台監督・美術:仲宗根満
脚本:クラウス・フランケ
日本語訳:東江貴子、岡野薫
映像・イラスト:キアラ・チッカレッロ
ヘア・メイク:新垣文望、桑江結女
仮面製作:朽木幸子
衣装デザイン・製作:福地あゆみ&沖縄専門学校IDA ファッション科2年デザインコースの皆さん
ダダパフォーマー衣装作成:寺地和美
沖縄・名護ジュニアコーラス衣装デザイン・製作:新垣正美
音楽アレンジ・サポート:釜村僚一
サウンドオペレーター:長嶺かん奈
映像オペレーター:大城優子
サウンドデザイン・音響:小越友也
制作:小越友也、クラウス・フランケ
照明:棚原栄作( 株)ML studio
撮影:VIVA RYUKYU
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