アーティスト・イン・レジデンス in宜野座 2017
アーティスト・イン・レジデンスとは、芸術家がある土地に一定期間滞在し、そこに住む人々と何らかの関係性を持ちながら自身の作品制作、また共同して作品をつくりあげる滞在型文化交流プログラムです。
今回は、「アーティスト・イン・レジデンス in宜野座」として、タワン・ワトゥヤ、ダニエル・ロペス、セドリック・プレナールの3人が宜野座に約1か月間滞在し、そのプログラムの一環として、子供たちのワークショップを行いました。
タイの画家、タワンさんのペインティングワークショップは、近隣小学校へのアウトリーチ、がらまんホールで行いました。
松田、漢那、久辺小学校にお出かけし、タワンさんのアドバイスの下、子供たちは自画像と自分のオジーオバーを描きました。
がらまんホールでは希望者を募り、広いステージを使って、白い大きな布(10ⅿ×5ⅿ)に自分のオジーオバーを描きました。
ワークショップ中は、入れ替わり立ち替わり参加する子どもたちが訪れ、最初は慎重だったのが次第に大胆に、力いっぱい絵を描いていました。誰一人として同じように描く子供はおらず、その豊かな想像力には驚かされます。最後は漢那小学校5年生と一緒に完成させました。
また、タワンさんは村内の居酒屋やデイサービスに行き、お客さんやご老人の似顔絵を制作。描いてもらった人たちは慣れないモデルに恥ずかしがっていましたが、完成した絵を見ると嬉しそうにしておられました。
セドリックさんの学校でのワークショップは、炭と消しゴムで木を描くワークショップ。
子供たちは屋外に飛び出して、自分の好きな場所で絵と向き合いました。
こちらもタワンさんと同様に、松田、漢那、久辺小学校にお出かけしました。
そして、がらまんホールでのワークショップは、松田区の大樹ガジュマルを大きな和紙(6ⅿ×5ⅿ)に墨で描いていくものでした。
バトンから吊り下げた和紙にプロジェクターで投影し、墨でなぞっていきます。こちらは少人数の大人向けのワークショップで、最後は高所作業を行い、見事立派なガジュマルを完成させました。
ダニエルさんの写真ワークショップは、ダニエルさんと一緒に宜野座村の風景を撮影するというもの。「見て」「感じて」「撮る」子供たちの素敵な感性を引き出すワークショップでした。
ダニエルさん自身の作品制作は、壁の中に肖像を探すパレイドリア。宜野座の色んな壁を撮影しました。
5月20日(土)・21日(日)はアーティスト・イン・レジデンスで制作した作品展示会を開催。がらまんホールのステージには墨で描かれたガジュマルがそびえ、客席には子供たちが描いた絵が所狭しと並べられてます。そして、客席後方には皆で描いた大きな大きなイラスト。たった二日間の展示会でしたが、ワークショップに参加した子供たちや村内の方たちが足を運んでくれました。
【アーティスト】
タワン ・ ワトュヤ -タイ-
(画家・ペインティングアーティスト)
ダニエル ・ ロペス -スイス-
(写真家・映画監督)
セドリック・ブレナール -スイス-
(写真家・アーティスト)
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