造形作家 高田ケラー有子ワークショップ
デンマーク在住の日本アーティスト、高田ケラー有子さんを講師にお招きし、「手形・切り絵 インスタレーション」ワークショップを実施しました。
インスタレーション・アートは、展示空間を含めて全体を作品とし、見ている観客がその「場」にいて体験できる芸術作品のことをいいます。芸術作品を美術館やギャラリーではない日常的な空間に設置し、不特定多数の人たちが鑑賞できるようにすることで、芸術への親しみやすさを生み、人々と芸術との距離を縮める効果が期待されています。
ケラーさんは過去2015年に開催した「国際音楽祭 Makiko Hirabayashi Trio」コンサートの際に、舞台上にインスタレーション作品を制作・展示しました。
今回行ったワークショップは、自分たちの手を色紙にかたどり、それを鋏で切って窓ガラスに張り付け、いろんな形を作っていくというもの。
場所は道の駅「ぎのざ」1階の多目的室。多くのご家族が参加いただきました。
子供も大人も気に入った色紙を手に取り、手形を書いて挟みで切っていきます。
切り抜いた紙の掌は、ケラーさんの指導の下、窓ガラスの好きな場所へ。
どんどん数が増えた掌は何を形作っていくのか、徐々に形を変え、窓を侵食していきます。
最終的に、無機質な空間だった多目的室の窓は大小さまざまカラフルな掌で彩られ、人の温度を感じる親しみやすい空間へと変わりました。
翌日は、「手形インスタレーション&ストーンペイント」そしてミニ講演会を開催。
ミニ講演会のテーマは、「北欧の暮らしと教育」。
ケラーさんはデンマーク在住20年以上。北欧ならではの教育の方針や環境を、自身の子育てで身をもって体験しました。
そんな貴重なお話ですが、ケラーさんの人柄もあって講演会は明るくリラックスした雰囲気で進行。
幸福度の高いデンマークという国の魅力の一端を知ることができました。
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造形作家 高田ケラー有子
手形・切り絵 インスタレーション(2019.10.7)
手形インスタレーション&ストーンペイント
ミニ講演会~北欧の暮らしと教育~(2019.10.8)
< Profile > 高田ケラー有子
1958年大阪生まれ。1983年京都市立芸術大学大学院修士課程修了。1994年から1997年まで、成安造形短期大学(現大阪成蹊大学美術学部)にて助教授。1997年よりデンマーク在住。日本在住時よりヨーロッパ、アメリカなどで作品を発表。近年はデンマークを中心にヨーロッパ、日本で作家活動をしている。キュレータとしても、日本のアーティストをデンマークに紹介する展覧会の企画をしている。近年は音楽とのコラボレーションなども企画。ホスピタルアートへの働きかけも始動している。造形作家活動ではないが、著書に『平らな国デンマーク〜「幸福度」世界一の社会から』NHK出版生活人新書がある。
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